ダイコウ醤油 こいくち
2021年10月16日
杉桶で時を刻む醤油
現代の食のスタイルにもマッチ
店頭に鎮座する大きな杉桶。醤油を仕込む蔵にも同様の桶があり、ここで原料の発酵・熟成を行います。
時の経過が、塩気のカドをとり、味わいをまろかやに。
ダイコウ醤油のシンボルともいえる存在です。
一般的に醤油蔵の個性がもっとも表れるのが濃口醤油。
ダイコウ醤油では「こいくち」を筆頭に、こいくちを杉桶で2年熟成させた「はいざくら」、3年熟成させた「あまいろ」と、経年をバリエーション化させ、味わいの変化を楽しめるように展開。
日本の食文化に不可欠な調味料、醤油は、大豆、塩、水というシンプルな原料から生まれます。
写真提供:ダイコウ醤油 |
ゆえに造られている土地の風土が、製品の個性に影響してきました。
幕末1852年創業のダイコウ醤油がある北国街道木之本宿一帯は、豊かで良質な湧き水が出ることで知られ、自蔵の地下から汲み上げた水を用います。
食生活の多様化で、醤油の消費量は昔に比べて減少してしまいました。
製造工程の一部を外部に委託する蔵が多いなかで、6代目大杉憲輔さんはすべて自蔵で造り続けることを決断。受け継がれてきた味を守る傍ら、現代の食卓のシーンにマッチする醤油製品を生み出しています。
6代目当主の大杉憲輔さん |
スイーツと合わせる「醤油シラップ」、焼きおにぎりの味が一発で来ます「焼オニのタレ」、地元のスイーツ店とのコラボ...。
あったら便利、楽しい、おいしい、アイテムが揃います。
黒壁AMISオリジナルとして新しく登場した揚げあられ「滋賀羽二重揚げ」にも、はいざくらを使用。揚げたあられに染みる醤油の香ばしさ。食べだすと止まりません。
ダイコウ醤油
長浜市木之本町木之本1137
0749-82-2012
営業時間 9:30~18:00
不定休
写真:長浜生活文化研究所(記載がないものすべて)